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北風が強い日は、アンスーもやや閑散。カウンターに立ちながら、のんびりしている夕方。暇を持て余して、1月29日は「何の日」だろうと、ネットで検索していると、ウィキペディアの忌日欄に「2019年 橋本治」という文字を発見。えっ、亡くなったの!? さらに検索すると、「肺炎のため死去」というニュースに驚きました。学生時代から「広告批評」を愛読していた者にとって、「橋本治」という名は大きな存在でした。無頼で、シニカルで、硬軟入り混じるコラムは、賛否はありましたが、その個性は強烈でした。編集長の島森路子さんが逝去し(おそらく誰もが認める名編集者です)、「広告批評」が休刊。天野祐吉さんも鬼籍に入り、あれから6年。平成の終わり、一抹の寂しさを感じずにはいられません。ちなみに、若かりしころ、「広告批評」を出版するマドラ社の入社試験を受けたことがあります。夜遅く訪れた編集部は煌々と明かりがついていました。深夜になっても編集部は眠らない。入社は叶いませんでしたが、彼ら彼女らがいた空気にふっと触れた瞬間でした……。人は、物思いにふけるとき、あるいはふけたくなるとき、コーヒーが飲みたくなるものです。そんなときはアンスーへ。とりわけ寒い夜は、煌々と明かりがついています。(マスター)